2012年6月22日金曜日

Review of '12 Spring Quarter


Ø  Auditing (Grade: A)
 財務諸表監査について基準の理解と適用を中心に扱った授業。教授はPwCサンディエゴで長年業務に関わった元パートナーの方だった。授業形式としては、テキストMcGraw-Hill ”Principles of Auditing & Other Assurance Service”での予習を前提に、授業、毎週の宿題、レポート、期末を含む3回のテスト、というものだった。具体的な授業内容としては、概論、監査人の責任や倫理規則、監査計画の設定、内部統制、各監査手続、意見表明を扱い、Public Company(上場企業)の財務諸表監査ほぼ全体をカバーした。元パートナーだけあって実査や不正、倫理の話で豊富な実例、そして時事ネタも交えた授業で大変刺激的だった。特に私は日本で私が受けた監査の授業と比べることができるので、より一層興味深かった。例えば、共通点としては「監査ではクライアントの生活環境に注意して、金遣いが荒くなったという噂を聞いたら気をつけてください」というワザは日本でも聞いたことがあったので、面白かった。その一方で、相違点として興味深かったのは「企業環境の理解や内部統制に重点をおいて監査をする」点だった。私はまだ実際に日本にて監査に従事していないので現場の雰囲気は分かりかねる。ただ、少なくとも授業の比較においては日本では内部統制よりも監査手続の積み重ねに重点が置かれていたような覚えがある。その点、私は顧客企業の経営視点からの監査に魅力を感じていたため、各サイクルを統率する内部統制に対してトップダウンで把握して、監査手続を実施する点を好意的に受け止めて授業を受けていた。なお、宿題ではPCAOBの諸リリースに関する要約が中心で、レポートではLife Technologyに関する財務諸表分析、PCAOBの懲戒処分を扱った。テストは50問の真偽問題と選択肢問題の組み合わせ形式だった。



Ø  Intermediate Accounting B (Grade: A)
 昨期受講した”Intermediate Accounting A”から引き続き、USCPAの試験範囲ほぼ全体をカバーする授業。BではCompensated Absences, Payroll Liabilities, Bond Premium & Discount, Equity, Investments, Percentage of Completion, Revenue recognition, Accounting for income taxes, Accounting for Pensions, Statement of Cash Flowsを扱った。具体的な内容としては昨期と変わらず、計算過程と仕訳に重点を置いた内容だった。教科書はWiley”Intermediate Accounting”という1440ページあるものだったが、実例が豊富で読んでいて興味深かった。そのため、教科書のうち授業で扱わなかったAccounting for Derivatives, Accounting for Leasesなども含め一通り教科書は全部読んで独学した。なお、”Advanced Accounting”の内容であるConsolidated Financial Statements, Accounting for Foreign Currencyは参考書で軽く理解するに留まった為、日本に帰ったら既習部分の復習と共に理解を深めたい。宿題、中間テスト、期末テスト全て満点を取ることが出来た。



Ø  Business Project Management (Grade: A-)
 ビジネスに広く応用できるプロジェクトマネジメントの手法について理解を深める授業。McGraw-Hill “Project Management the Management Process”を用いて、授業、宿題、Microsoft Projectを用いた課題、Mini Quiz, 中間及び期末テストをこなす形式だった。Scope Statement, Work Breakdown Statementを用いトップダウンで行動方針を定めて、Gantt ChartNetwork Diagramで全体像を把握しつつ、経過分析を行う一連の流れに付いて学ぶことができた。私は元々、極度のトップダウン偏重経営にはあまり好感は持っていなかったが、一度プロジェクトマネジメントについて全体を眺めてみることで、具体的なメリット(部分最適を避け全体的な目的からの乖離が防げる、など)とデメリット(現時点で持つ情報に対する硬直的な依拠、など)について改めて考える契機となったので意義深かった。

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